医薬品製造工場では、風邪を引いたときの薬や、病院での処方薬を製造しており、私たちが生活する上でも実は身近な存在であることはご存知でしょうか。
医薬品製造工場は、研究や開発された錠剤やカプセル、また散財などあらゆる種類の薬を製造しており、実は製造工程の中には専門知識が無くても働くことができるのです。
とはいえ、一体どのような工程と仕事内容があり、あなたに向いている仕事なのかと疑問に思うはずです。
そこで、本記事では、
●医薬品製造工場の仕事内容や魅力をご紹介
●医薬品製造工場のやりがい
●医薬品製造工場でキャリア形成や将来性
を紹介していきます。
製薬会社や医薬品製造工場に興味のある方はぜひご参考ください。
コロナ禍において、日本の製薬会社でも治療薬やワクチン開発に研究や開発を進めていることは、世の中の関心を集めた事例でしょう。
医薬品製造工場は、母体が大手製薬会社から中小企業まであり、新薬の開発を手がけている企業、後発医薬品を製造している企業など、国内で約2000社の企業があるとされています。
工場では、医薬品を製造し、管理、検品、梱包まで行われており、それぞれの工程では厳しい基準の上で作業が進められています。
そのほか、生産ラインとは別に工場内で研究なども行われていますが、専門的な知識や資格が必要になるため、誰でも業務につけるわけではありません。
薬は次の7つの工程に沿って製造していき、全て人の手で作業を行うわけではなく、一部の工程は機械による自動化が進められています。
しかし、医薬品製造工場で業務に就くためにも生産ラインは把握しておくべきなので、この章で紹介していきましょう。
医薬品製造に関わる原材料を発注し、入荷場所に運び込まれた際に、発注書と入荷個数のチェックをします。
また、受入試験は、容器の破損や、添付資料の確認、目視での汚染チェックを通過すると受入試験合格になります。
秤量とは、原料を正確に量る作業を示します。
計量方法はオペレーターによる計量やコンピューターや機械での自動計量など、企業によってやり方がさまざまです。
原料にはバーコードが貼り付けてあり、ヒューマンエラーを事前に防ぐ管理体制をとっている企業もあります。
粉状の原料を粒状の粉末にする工程が造粒になります。必要な原料を混合し、機械によって均等に混ぜ合わせ、結合液を加え、湿った原料を乾燥させると粒状の粉になります。
粉末状態では粒子が細かすぎるため空中に舞ってしまうので、作業工程をより良好にするために造粒、乾燥作業を行います。
粒状の原料に添加剤を加え、さらに混合します。その後、機械を使い錠剤に整える作業になります。
薬の原型になる形を作る作業になり、機械を使い上と下から圧力をかけ、形を整えていきます。
成型された薬のままでは苦味もあるため飲みづらいこともあり、表面をコーティングすることで服用のしやすい薬を作ります。
また、薬1つ1つに製薬会社や薬の種類がわかる様印字する作業が印刷になり、薬1つ1つに印刷されているかをカメラで確認、検査を実施します。
私たちが知っている薬の状態に包装する作業になります。
透明なシートに薬を入れる凹みをつくり、その中に錠剤を入れ、上からアルミシートで貼り合わせます。
その後、薬の説明書と共に箱に詰めていきます。
工程の途中で検査は常に行っていますが、全て出来上がった状態で専門的知識を持った担当者が最終検査をします。
この検査に通過した薬のみ出荷されていきます。
医薬品製造工場では大切な命に関わる仕事でもあります。工場で作られた製品が患者さんの元へ届き、その患者さんの役に立てることは最大の魅力といえるでしょう。
一方で大変なことももちろんあります。
人の命に関わる仕事だからこそ、仕事をしている側の衛生面、1つ1つの工程の繊細さ、それを毎日続けていかなければいけません。
あなたが携わった製品を世に送り出し、より安心な世の中になることがやりがいにも繋がりますよね。
マニュアルが整えられていることもあり、未経験でも仕事のしやすい環境です。
20代〜50代までと幅広い世代が勤めていること、医薬品を扱う工場なので工場内も清潔で空調もあることから男女問わず働きやすい環境ともいえるでしょう。
社員登用制度を実施している企業もあるため、未経験からコツコツと実績を積めば正社員も夢ではありません。
派遣社員やパート社員、アルバイトの仕事内容は作業工程の3〜6の生産ラインでの仕事が多く募集されています。
仕事内容によりますが、時給は1300円〜、日勤と夜勤の2交代制、食事休憩の他に休憩も確保されているため働きやすい環境といえるでしょう。
人々の人生の質を向上させるために医療体制の充実は非常に重要であることは、コロナ禍でも改めて認識された方も多いはずです。
その一翼を担う医薬品製造は今後も世の中になくてはならない存在であり、あなたにとってもやりがいに繋がる仕事ではないでしょうか。